2004年08月18日

ネットコミュニティビジネス(4)〜まとめ+Q&A〜

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◆◆◆ビジネス知恵の輪!◆◆◆
  〜インターネットで人生が変わったB型オトコのビジネス考〜
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 ”ネットコミュニティビジネス(4)〜まとめ+Q&A〜”
 ◆コミュニティを成功させる3つのポイント
◆運営するコミュニティの形態によって3つのポイントの重点が変る
 ◆鋭い突込みだ(^^)Q&A集
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                2004年8月18日 Vol.96 配信部数 1298部

こんにちは♪村上肇です。


◎特別連載企画

「ネットコミュニティビジネスは金になるのか?儲かるのか?」

第4回最終回の始まりです。

前回まではマグネットコミュニティの事例を通して
「コミュニティ運営+Eコマースでお金を生み出す」方法と

現在運営しておりますe製造業の会の事例を通して
「会員制有料コミュニティの構築と運営」についてお話してきました。

今回はそれらのまとめと、講演時にいただいたたくさんの質問への
回答をQ&Aにまとめてお届けします。

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 そして、結論を先に申し上げますと
 この全4回のメルマガ全体を通じて感じていただきたかったことは

 コミュニティ機能(BBS、ML、メルマガ、ブログ)が
 お金を生み出してくれるのではなく、

 『人と人とのコミュニケーションがお金を生み出す』

 ということであり・・・

 『インターネットが人と人とをつなぐ最高のコミュニケーションメディア』

 であって、そこで運営されるコミュニティが人を豊かにし、
 日本を元気にしてくれるものになることを心から願うものです。
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長文となりますが、最後までお付き合いよろしくお願いします。


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【有限会社ふぁーすと・らぼ 夏休みについて】

 弊社(有限会社ふぁーすと・らぼ)は、8月19日(木)〜23日(月)
 までを夏休みと させていただきます。
 誠に勝手ながら、この間は電話・メール共に対応できませんので
 予めご容赦ください。
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▼ネットコミュニティビジネス〜まとめ+Q&A〜

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 コミュニティを成功させる3つのポイント
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私がやったコミュニティをお金にする事例はこの2つです。

 「コミュニティ運営+Eコマースでお金を生み出す」
 「会員制有料コミュニティの構築と運営」



1)テーマの絞込み

コミュニティを運営する上で重要な点の一番目はテーマを絞り込んだこと。

中小製造業の会は町工場というところに絞り込んだし、マグネットワールドの場
合は磁石、もっとも磁石でも広すぎたので、その中で磁化水や燃費など話題性が
出てきたものに更に絞り込んでいったことが成功した要因です。成功と言ってい
いかどうか、少なくともお金にはなったということですね。


2)主宰者の理念とモチベーション

あとは主宰者の理念とモチベーションが非常に大事ではないかと。

マグネットワールドにあまり理念はなかったのですが、中小製造業の会の場合は、
マグネットワールドでうまくいった下請けの方法から、ネットを使えばいろいろ
な企業が脱皮できて、新しい夢のある世界が待っていますという事を伝えたい、
という理念があります。そういうものが根底にあるのがいいのかなと。ある程度、
お金をいただくことによって、今はモチベーションも保てていますので、このあ
たりがポイントかと思います。


3)公平性

それから、公平性です。マグネットワールドのときも特に売り込んだり、お客さ
んのひいきをしたりということは一切なく、公平にやっていきました。この3つ
がコミュニティを運営してきて、大事なポイントではないかと思っています。

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 運営するコミュニティの形態によって3つのポイントの重点が変る
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◎「コミュニティ運営+Eコマースでお金を生み出す」場合

 ・公平性>絞込み>理念やモチベーション

◎「会員制有料コミュニティの構築と運営」の場合

 ・理念やモチベーション>絞込み>公平性


Eコマース(物販サイト)でのコミュニティ活用の場合、3つの要素で重要な順に
並べると、まずは公平性です。お客さんに本当に純粋にコミュニティで楽しんで
もらうために、売り込みや顧客対応はやらない点です。2番目が絞り込み、3番目
が理念やモチベーションです。

逆に会員制にして、お金を集めてやるネット上のコミュニティの場合は、主催者
の理念、モチベーションが一番大事ではないか。それから、絞り込み。あまり広
くやってしまうと、わけがわからなくなりますから。3番目が公平性。私がやっ
てきた2つのコミュニティでは、それぞれ重要度合いが違ったかなと感じていま
す。
 

本当に小さなお金しか生み出していませんが、ネットのコミュニティを活用して
お金を生み出すことはできなくはないし、実際にちょっとはできたわけです。皆
様がどういう次元のところを考えておられるかはわかりませんが、ちょっとでも
ヒントになればと思います。インターネットのコミュニティがビジネスに結び付
いて、大きなビジネスが生まれてくることは私も期待するところですので、この
あとは皆さんのご質問、ご意見をいただきながら、そのあたりに少しでも迫れた
らなと思います。ということで、一応、私のお話はこれで終わります。どうもあ
りがとうございました。


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 鋭い突込みだ(^^)Q&A集
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【質疑応答】

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Q. 中小企業の方がインターネットに入ったときに、下請けから外に出るとい
う感じにマインドが切り替わるかなと思うのです。切り替わる方と切り替わらな
い方の差というものがありましたら。

A. 危機感ですね。危機感をお持ちかお持ちでないか。例えば中小企業でネッ
ト活用というのは新しい世界じゃないですか。未知の世界にチャレンジをしてい
こうと思われる方は、危機感の強い方だと思います。
「このままでは潰れちゃう」みたいな(笑)

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Q. 現時点である程度、会社が回っていて、将来に対する危機感を持っている
か持っていないかという差でしょうか。それとも、もう今がカツカツということ
でしょうか。

A. 両方あると思います。私の会員制のコミュニティに入ってこられる方や講
演にいらっしゃる中で反応のいい方は二代目さんです。製造業の方は今ちょうど
世代交代の時期でして、先代が60〜70歳で、二代目が30〜40歳ぐらいの人でこれ
からやっていこうという人、今はとりあえず回っているけれども将来の危機感が
ある方もやる気になっています。今がカツカツという方もいらっしゃいますが、
今カツカツの方はお金を使わないので、なかなか立ち上がってこない部分もあり
ます。

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Q. コミュニティで公平性という言葉が出てきますが、お客さんが何を公平と
感じるかによって、公平性は変わってくると思います。一見さんとずっと前から
いた人を同じように扱う公平性と、やはり有料顧客にはそれだけのインセンティ
ブを与えるほうが公平なのかもというところがあり、公平性についての考えをお
持ちであれば教えてください。

A. マグネットワールドの事例でいえば、お客様の中で買っていただいた方が
わかっていても、そこでお礼などは一切しないという程度の公平性ですね。情報
を求めて来られている方に対して、こちらから提供できる情報があれば出してい
く。これがわからないと言われたら出していくということを、どなたに対しても
同じようにやったということです。
そういう意味では、顧客選別をしなかったですね。

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Q. それは会員制コミュニティであっても同じことが言えるでしょうか。

A. そうですね。特に会員制コミュニティの場合も顧客選別はないですね。そ
れが、ビジネスが大きくならない要因の1つしかもしれないのですが、それはわ
からないです(苦笑)

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A. 二六製作所はお客さん同士で勝手に盛り上がってくださいという場を提供
するにとどまって、コミュニケーションには基本的に参加していないようですが、
お客さんがウェブショップで買っていただけたのは何故でしょうか。例えば、ほ
かの磁石メーカーさんが同じようにコミュニティをつくって、どこかの会社に運
営を委託して、そこに販売サイトへのリンクを張ったという場合でも、同じよう
に買っていただけたのだろうかと。コミュニティではお客さん同士で話し合って
いるのですが、そこに来ている人たちが二六製作所というものをどれだけ意識し
ていたのかなということが気になっています。「場を用意してくれてありがたい
な」と思っているのか、それとも「コミュニティから1クリックのところにたま
たまウェブショップがあるから、そこで買えばいいじゃん」ということで購買に
結びついたのか、どうなのだろうということですが。

A. 場を提供してくれてありがたいというのもあるでしょうし、掲示板ですか
らもちろんある程度の交通整理はします。荒れないようにとか、そういったこと
で手間もかかっていますので、きちんと答えてもくれているし、放ったらかしで
はないし、同じ買うのだったら、値段が変わらないなら、ここで買っておこうか
みたいなところは生まれてきていたかもしれません。
 もう1つは、コミュニティにはあまりお金にならないコンテンツがたくさんあ
るのです。子ども向きの部屋、キッズルームがあります。これは子どもからの問
い合わせが多かったし、会社に近所の小学生が工場見学に来たときに、磁石を見
せると非常に目を輝かせて喜んだので、子ども向きの情報リンク集、こういうと
ころへ行くとおもしろいよというのを作りました。こういったものがコンテンツ
としてサイトの中に同時に存在するので、サイト全体の雰囲気がよくなっている
のではないでしょうか。キッズルームはキラーコンテンツになっている気がしま
す。ここが非常に柔らかい雰囲気を出してくれているので、コミュニティで議論
をしている人もあまりきつい書き込みはしないですね。

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Q. うちもコミュニティサイトをやっていて、これはB2Bのコミュニティで物
販まで持っていくという、僕の目指している理想の形だなと思いました。コミュ
ニティを維持していくのは非常に難しいと思うのですが、先ほどの会員制のコミ
ュニティは会費をとっているわけですか。

A. 年会費は法人が3万円、個人が1万5,000円です。

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Q. 入れ替わりはどうですか。

A. まだ1年目なので、年会費なので、誰もやめていません。1年分もらってい
ますからね。ちょうど今から請求書を送らないといけないので、これが非常に怖
いなというところですが(汗)。

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Q. メールは1日何通ぐらいでしょうか。

A. メーリングリストは、そんなに多くないです。話題が出たときにはばっと
なりますけれど、1週間ぐらい、しんとしているときもありますし。
 マグネットワールドは個人同士の情報交換で、個人の方がここで買われる量も
何個という程度で、直接にはB2Cの売上にしか貢献はしていないのです。ただ、
これを運営していることによって、B2Bにもいい影響を及ぼしている気がします。
 B2Bですと、マグネット業界はわりと大きな市場です。モーターには大量に使
われますし、スピーカーにもいるし、皆さんお持ちの携帯電話のバイブレーター
は全部、磁石でしているわけです。
 けれども、マグネットを使っている大手企業と、マグネット業界の大手メー
カー同士はつながっているわけで、我々のような小さい会社が参入できる市場で
はありません。
 マグネットワールドの場合は、B2Bといっても相手は磁石を初めて使うような
会社です。今まで磁石を使ったことがないけれども、うちの工場で新しい機具を
つくるときに、ここに磁石を使えば効率がいいなと。いちいち接着剤でやったら
大変だけれど、磁石でやればいい、金型などに一部磁石を使うとうまくいくと考
えた人が出てくれば、その人が問い合わせをくださるわけです。「こういうとこ
ろで磁石を使ってみたいのだけれど、どんな磁石がいいの」から始まって、そこ
そこの仕事がくるわけです。それが、コミュニティをやることによって、「ここ
だったら問い合わせをしても答えてくれるだろう、優しいだろう。うちは磁石の
ことは素人なので、問い合わせて冷たくされたら嫌だな」とか、B2Bでも人対人
ですから、そういう意味で温かみがある「マグネットワールドにとりあえず問い
合わせてみようか」というところが生まれていると思っています。

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Q. マグネットワールドで販売されていたのは、主に消費者が中心ですか。

A. いや、メーカー直ですね。正確に言うと、エンドユーザー直です。Cもエ
ンドユーザーだし、B2Bといってもエンドユーザーがほとんどです。

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Q. エンドユーザーの会社の方が、例えば私は何々会社の何々ですと、そうい
う掲示板もありますか。または、掲示板の中でこれはB2B向けとか、B2C向けとか、
そういう分類はされていますか。

A. マグネットワールドでは、B2B向け掲示板はないですね。分類も基本的に
ないです。磁石の掲示板だけをまず始めて、その中で話題が燃費とか、磁化水と
か、鳥よけに固まっていったわけです。それは独立させたほうがわかりやすいか
ら独立させただけで、全然B2B、B2Cということは考えていません。

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Q. そうすると、ネットの向こうにいる人が会社員として来ているのか、消費
者としてこのサイトに来ているのかというのは、特に意識されていないわけです
ね。

A. そうです。どういう肩書きの人かというのはわからなくて、あとから直
メールで聞いたら、当時科学技術庁の研究者で、すごく磁石に詳しい人も来られ
ていました。僕は磁石の電子工学的なところに入ったら全然わからないわけです
よ。そこでまごまごして「わかりません」と言っていると、その人が代わりに答
えてくれたりしたこともありました。

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Q. 販売の比率は消費者向けの販売、企業向けの販売では何割ぐらいずつです
か。

A. 売上比率は8対2です。B2Bが8割、1,000万円売れば800万円ぐらいがB2Bで、
200万円ぐらいがB2Cと。

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Q. 素人目で考えると、企業で磁石を使う人と、消費者として磁石がおもしろ
いから使う人では、全然ニーズが違うような感じがします。そういう人たちが同
じ掲示板で話をすることは、不思議な感じがするのですが。

A. 企業の人が掲示板で話をしているかどうかわからないのですが、企業とい
っても初めて使うエンドユーザーなので、磁化水をどうやって使ったら効果があ
るかを知りたい人は磁化水掲示板で情報交換しているかもしれません。
B2Bの場合は、「金型のどこに、どのぐらいの磁石を入れたら効率がいいです
か」ということは知られたくないので掲示板には書かずに、メールで来ていると
いう感じです。

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Q. B2Bで新しく契約された企業との取引は、継続的につながっていくのか、
それともスポットで終わってしまうようなものですか。

A. ほとんどスポットですね。試作で終わったり、機具は一度つくってうまく
いったら、もうそれでいい場合がありますので、継続的になっていくのはごく少
しです。ただ、取引先の数はすごく増えました。取引はもともと京都の分析機械
屋さんの下請けみたいな形で、マグネットワールドをやるまでは、30社ぐらいし
か取り引き先がなかったのです。それが、私がいるあいだに3,000社ぐらいにな
りました。

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Q. こういうことがあると、会社のビジネスプロセスというほど大げさなもの
ではないかもしれませんが、例えば新しい商品が必要になってくるとか、新しい
ラインを増やさなければいけないとか、そういうことが必要になる場合もあると
思うのですね。そういうことには、どのように対応されたのですか。

A. もともとこの会社は1950年代から磁石の事業を始めていまして、そのころ
は最先端だったのです。東京大学の研究所の方から指導を受けて、その当時最強
だった磁石を自社で鋳造するなど、わりと開発型の企業だったのです。しかし設
備投資がついていかなくて、最新の磁石が全然つくれない。20年以上前の機械し
かないのでその前から外注をたくさん使っていましたから、外注先との協力関係
を強化しました。ちょっとした組み立てであるとか、ちょっとした加工は単品が
多いので、わりとベテランの方が手でこちょこちょとやってくれたりもしました。
マグネットワールドの運営体制が兼業から専業になって、もう1人増えたりして
いますね。最初に増えている1人は、元勤めていた、工場長をやっていた方が、
今、ぶらぶらしているからということで帰ってきて助けてくれた形です。人を増
やしていくことで対応できる程度でした。リスクを伴う設備投資は、今はやって
いるかもしれませんが、私の範囲ではやらなかったです。

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Q. コミュニティに関してお聞きしたいのですが。最初、NCウェブマスターズ
コミュニティというところに120名ぐらいの会員さんがいて、現在、e製造業の会
を今度は有償で始められたのは切り替えされたのですよね。お金を取るのはビジ
ネスとしてやっていくには非常に大事だと思うのですが、今までただでやってい
たコミュニティを主催者が有料にしますよと言ったときに、コミュニティの反応
はいかがでしたか。村上さんがご苦労された点などがありましたら。

A. コミュニティの中で有料にしますというのではなくて、ちょうど2年たっ
たし、やめますということで1回閉鎖したのです。1年間は閉鎖して、それからま
た新たに立ち上げました。もともと入っておられたメンバーの方に直接メールを
送って勧誘したりはしていません。自分で発行しているメールマガジンで「新た
にやりますよ」と言ったら、20人ぐらい、昔の会員の中から最初に入ってくださ
ったので、率としてはまあまあかなと。
 お金をとってやらないとしんどいですから。自分のモチベーションが高くなら
ないと、いい会にならないですし、いい仕事はできないということを一番学べた
のがNWCというウェブマスターズコミュニティでしたので、会員が少なくてもい
いと思ったのですね。コミュニティはつくるために投資がいりませんので、少な
くてもいいから、お金をとってやろうということに決めて。でも、その間、たぶ
ん1年間あるということは、どうしようかなと悩んでいたのかもしれないですね。

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Q. 97年当時、70万円の投資でコミュニティとか、ECサイトをつくることはけ
っこう大変だったのかどうかということと、今、ノウハウのない人や会社がそう
いうものをつくろうと思ったとき、初期投資をして自前でつくったほうがいいの
か、楽天か何かに出店したほうがいいのでしょうか。

A. 97年当時でもBBSはただで使えるフリーウェアがあり、それを業者に設定
してもらって使っていました。今でもただのものはありますので、それを使えば
掲示板をつくるのに費用がかかることはないです。ホームページも最初は20ペー
ジぐらいの簡単なものでしたし、今でもホームページをつくること自体にはそれ
ほどお金はかからないと思います。
 どこまでのものをやるかによりますけれども、ショッピングカートもネット上
にはただみたいな値段で転がっていますので、それを設置しています。97年には
まだショッピングカートはなかったので、磁石を選んで住所等を書いたらメール
で届くという、問い合わせフォームを改良した程度の非常に簡単なものを使って
いました。
 2番目の点については、費用をかけないようにしてやろうと思えば、今でもた
だみたいな値段でできるのですが、スキルがないと勉強している時間がないです
ね。社長が本当に好きなら別ですけれど、そうではないのにCGIを設定したりホ
ームページ作成ソフトを勉強したりする時間はかけないほうがいいのではない
かと思います。ですから、最初から業者に頼んでつくってもらう。製造業の場合、
楽天には入りにくいのですが、小売であれば、楽天に入ってやるのも1つの手で
す。とにかく、少しコストをかけてでも早く立ち上げるべきではないか、と思い
ます。

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Q. マグネットワールドでおもしろいなと思ったのは、どんどん売上と集客が
増えている点です。こういうコミュティは、コミュニティのメンバーの代替や、
テーマがなくなったら終息したり、逆にテーマが拡散していくともっと小さいコ
ミュニティに移ったりするケースもあると思うのですが、お話を聞いていると、
メンバーも、訪れる人も順調に増えています。そのあたりの運用と集客のコツは
何でしょうか。

A. やはり絞り込んでいったということですね。掲示板で話題が分散すると見
にくくなりますね。磁化水の話題と、燃費の話題がごちゃごちゃに入っていると。
そういうクレームというか、もうちょっと分けたらどうというアドバイスをもら
って、分けていって、より絞り込んでいったというのが、コミュニティを長続き
させた要因ではないかと思っています。
 中には失敗した事例もあります。鳥の話でちょっと盛り上がったので、鳥用の
掲示板を立ち上げた当時は、全然盛り上がらなくて、絞り込みすぎたかなと。今
見ると結構盛り上がっていますが、それでも少ないですね。それでも絞り込んで、
掲示板を分けていったことは正解だったと思います
 集客については、このサイトがECグランプリをいただいたりして、マスコミに
も取り上げられたので、それによって見る方も増えたでしょうし、それと基本的
に97年から2001年は、ネット人口が一番爆発的に増えた時期ですので、それに伴
っても増えてきています。現在も、ブロードバンド化が進むことによって、やる
時間が増えましたね。ネットを見る時間が増えたので、マグネットワールドだけ
ではなく、ネット業界というか、Eコマースというか、こういう業界は普通にや
っていれば基本的には右肩上がりになっています。その時流には乗っていますね。
特に広告宣伝費も全然使ってないようですし。今のところ、何もやっていないと
いうと、何もやっていない状態だと思います。

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Q. 今の関連ですが、村上さんがマグネットワールドを運営されていたときに、
一番重要視されていた数字というか、目標はどういうことでしょうか。例えば、
ページビューとかですね。最終的には売上にいくらつながるかということでしょ
うけれど。あるいはコメントがいくつあったかという量の問題もあるでしょうし。

A. それはやっぱり売上です。長いこと、アクセス解析をやっていなくて、
ページビューを99年か、2000年ぐらいまで、つけてなかったですね。コンピュー
タは非常に不得意で、いまでもブラインドタッチもできないくらいのレベルです
ので、とにかく売上のことだけ考えていました。
 もう1つは、掲示板での投稿数が少ないのは悲しかったですね。掲示板を分け
たときに、全然盛り上がらないなというのが、その程度です。
あとは問い合わせです。問い合わせがないということは、非常にまずいと思った
のです。お客さんにアクションを起こしてもらえないということですから。問い
合わせが減ると、ちょっとまずいなということはよく考えていました。問い合わ
せに伴うのが売上ですね。

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Q. だいたいいけるなと思ったのは、売上が上がってきたからですか、それと
も問い合わせがたくさんきたからですか。

A. 最初は問い合わせがきた、反応してもらえたことにびっくりしました。お
客さんのほうからアクションを起こして、聞いてくださる。教えてあげると、非
常に喜んでくださって楽しかったのと、いけると思ったのは、1回、売れたから
です。売れるまでは、いくらアマゾンが売っていようが、別世界の話で、周りに
はいないわけです。製造業でそんなことをやっているところはいない。電子商店
といわれる、B2Cのショップさんはありました。京都でも97年当時、月に数百万
を売っていた家具屋さんがありましたので、売れないことはないと思っていたの
ですが、やはり商材が商材ですから、始めるときはいろいろな人に話をしたら、
「あほちゃうか」とよく言われました。「磁石なんか、売れるわけないやろ」と
か言われたので、余計に売ってやろうと思いました。不安はあったのですが、最
初に注文がきて、和歌山の建具屋さんから建具に磁石を使いたいからと8万円ぐ
らいの仕事ができて、それでやっぱりいけるなと1つ自信になって、それが月に1
回とか、2回の注文ですがほかの方からもきて。それが積み重なって、これで200
万に早くしないと、ネット専業になれないと思ったというのが3カ月目位ですね。

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Q. 例えば、鳥よけ用の磁石とか、そういう製品もあるのですか。

A. あります。ホームセンターとかに行かれたら、売っています。それもお客
さんに教えてもらったのです。僕は工場の中にいて言われたものをつくっていた
だけですから。
 鳩の話も、最初は主婦の方がメールをくださって、その中にマンションのベラ
ンダに鳩が来て、糞をして困ると。それでホームセンターに行ったら、鳩よけ用
の磁石が売っていたけれど、それは高いと。1つ、8,000円もした。それをいくつ
もつけないといけないのではできないので、お宅は磁石屋さんだから安くできる
でしょうと言われて。僕は知らなかったので、近くのホームセンターに行くとい
くつかあったのです。買ってきて中をばらすと、入っている磁石は、材料は一緒
ですから、黒いフェライト磁石の大きいものが入っていたりするだけなので。
 ちょうど入っているドーナツ型の外径8cmで穴が4cmのものが4,000個くらい、
社長が何かで使おうと思って不良在庫にしたものがあったわけですね。「それだ
ったら安く出しますよと、200円とか、300円で出せますよ」と言ったら、「じゃ
あ、10個ください」と言われて出したことから始まりました。効能はうたってな
いです。たしかにそれは効果が出たり、出なかったりします。来ない、よくなり
ましたというメールをくださる方もいますけれど、たぶん全然、何も言ってこな
い人はだめだったのかと思うのですが。でも、試されるのでしたらどうぞと。要
は、サイズがこの大きさで、この値段です、これは材料ですという形で紹介をし
ていった。それも全部、教えてもらって紹介することができたわけです。

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Q. そうすると、テーマをしぼったおかげで、ちょうどテーマ別の商品があっ
たおかげで、コミュニティの盛り上がりがどれだけ商品が売れるかということを
ある程度、測定できて、コミュニティが盛り上がっているから、この商品が売れ
る、ああ、うれしいなと、そういうことだったのですね。

A. そうですね。もっとも鳥よけのコミュニティをつくったのはだいぶあとで
す。4,000個とか、売れてから。コミュニティ自体は、その当時は磁石掲示板1個
しかなかったです。その磁石は2万個ぐらい売れましたね。

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Q. 村上さんのお考えだと、インターネットのコミュニティは要するにツール、
高機能のツールはあったほうが便利かもしれませんけれど、基本的にはあまり高
機能のものがなくても、やる気とテクニックがあればいいということでしょうか。
村上さんが使っていらっしゃるのもメールとBBSだけですね。

A. 高機能のことをやってもらっておく必要はあると思うのです。F1と一緒で、
それがだんだんみんなで使えるように落としこんでいただく必要はあると思うの
で、必要なことだと思います。ただ、僕の次元ではまだ使いにくいというか、よ
くわからないところであり、それをもっとわからない人たちが町工場の親父だと
いうことですね。

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Q. 中小企業ですから、メーカーサイドがこういうコミュニティというか、BB
Sをつくった際に、クレームなどの問題点が出てこないでしょうか。また、ライ
バル企業から変な書き込みがあったり、荒らされたりということはなかったでし
ょうか。

A. ライバル企業というか、売り込みの書き込みはときどきありましたし、今
でもあると思います。ときどき削除しましたとか出ていますから。嫌がらせとか、
そういうことはあまりないですね。それはマグネットワールド自体が持っている
雰囲気もあるでしょうし、それからネタが磁石についてですから、絞ったのがよ
かったのではないかと。あまりここで商売の話をしても儲からないだろうという
感じもするでしょうし。だから、磁石の技術とか、磁石でどうなるという話ばか
りからなっている、この流れができてしまっているので、なかなかここでそうい
うライバル企業がどうしようとか、そういう動きはないですね。それは最初の絞
り込みがよかったのだと、僕は思います。

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Q. ライバル企業に見られることは、そんなに嫌じゃなかったですか。

A. ライバル企業って、あまり意識していないですね。別にここで、こちらの
ノウハウを話しているわけでもないし、お客さん同士がやっておられる、盛り上
がっている。では、あなたのところでものをつくったらいいじゃないですかと思
っていましたし。

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Q. 専業で4人を雇われて、1億6,000万円ということですが、もともと8人で1
億円を稼がれていた会社で、専業の4人が営業マンの役割になるとして、1人あた
り年間4,000万円というのを成功とみる理由は何でしょうか。

A. 最初のときは社長がときどき得意先を回って、仕事をくれませんかとやっ
ていた程度で、営業マンはいないのです。マグネットワールは4人ですけれど、
これを営業ととらえられるかどうか、わかりません。基本的に営業をしているの
は、4人になった時点でもウェブマスターとしてやっている私だけでした。あと
は受注処理、発送業務、事務処理をあとの3人がやっている状態です。

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Q. 消費者からクレームはないのですか。鳥の話ではありませんけれど、買っ
たけれど全然効かなかったとか、そういう書き込みがあった場合にどうされてい
ましたか。

A. あまりなかったように思うのです。鳥害対策の磁石を紹介しているページ
には、「効果はさまざまな現場の違いにより、一概にうまくいくとは言えるわけ
ではありません」(笑)と書いているので、あまりクレームはないです。材料と
しては適切な値段ですので、別に鳥に効かなければ、自分のキーホルダーとか、
家用のキーホルダーにしてもらったらいい、というぐらいに思っていましたので。
効果をうたって、これを製品化して、磁化水とかで何十万の装置にして打ってい
ると、クレームもくるでしょうけれど。その中に入っている磁石なので、何千円
というレベルですから。

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Q. 消費者のほうもある意味ではゲームというか、楽しみながらというところ
があるのですね。

A. そうでしょうね。お互いが楽しんでいたのでしょうね。

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Q, 村上さんのお話は、基本的にコミュニティが最終的には物販に結びつくと
いうことでしたが、例えば、けっこう大きめの企業が既にお客様を抱えていらし
て、それを他社に逃げられない形にする。けっこう飽和している業界ですとか、
そういうところにコミュニティを導入して、顧客の囲い込みを図りたいという事
は、世の中の会社はけっこう考えていらっしゃると思うのです。そういう場合に、
こういうところを重視すれば、うまく囲い込めるよといったところがもしありま
したら、お聞かせいただけますか。

A. 難しいなあ。僕は囲い込みが嫌いなのですよね。やめたい人はやめてくれ
みたいな感じで。そもそも囲い込むと言いますが、魅力があったら出ていかない
ですしね。魅力がなければしょうがないんと違うのって、思うのですよ。だから、
コミュニティを魅力あるものにする以外にないです。ここにいたいと思うように
する以外に。

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Q. ということは、先ほどの絞り込みという方向性と、よくコミュニティを運
営するうえで、いろいろテーマが別れたら、細かく分けるとか。お客さんをラン
ク分けして、有料の人を優遇するとか、そういう方向性でいくのではなくて、あ
る程度テーマを絞って、活性化する部分だけを残したほうがいいということでし
ょうか。

A. 囲い込みにはあかんのかもしれないですよ。僕は囲い込みというのは全然
考えていなくて、楽しんでくれたらいいかなという程度ですので。やったことが
ないし、考えたことがないのでそこはわからないです。

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Q. これからどうしたいかについて、eラーニングとか、何かお勉強みたいな
ものを、インターネットを使ってやってみようとか、その辺は何かお考えはある
でしょうか。

A. eラーニングは難しそうなので、僕はちょっと二の足を踏んでいます。や
りたいことは、たくさんの人に伝えていくこと。特に私の場合は製造業向けです
けれど、製造業の方は本当にチャンスがあって、ネットとの相性もいいし、マー
ケットが見えたり、いろいろなものを創造できるので、これからの日本の製造業
はそうやって、格好よく言えば顧客を創造することをやって欲しいと思うのです。
ですから、いろいろな事業展開をやって、ファーストラボでこういう講演、セミ
ナーで伝える。e製造業の会みたいなことで、コミュニティで伝える。そうして
できるだけ多くの人がやって欲しいというのがあります。
 それから、ホームページ工場という、即戦力になるホームページをつくってあ
げようという事業を立ち上げました。下手な制作会社に製造業のホームページを
つくらせると、ろくなものをつくってこないので、同じお金をかけるのだったら
僕がつくるわ、ということです。要は中小製造業が何とか、ネットで新しい市場
を開拓して欲しいというところと関わっています。eラーニングで多くの人に伝
えることができて、可能であるならぜひ使っていきたいという思いはあります。
ただ、どうやったらいいか、全然わからないので教えてください(笑)

------------------------------------------------------------------------
Q. マグネットワールドでは普段、お客様同士で教えあいをしているのですが、
企業が出てきて専門的なことに答えても、こういう質問は企業の人が答えてくれ
るのだから、俺は答えなくていいや、みたいな感じにはなっていないですね。コ
ミュニティがコミュニティというよりお客様対応相談室みたいになってしまう場
合もあるのですが、マグネットワールドの場合にはお客様同士が引き続き盛り上
がっているのはなぜでしょうか。

A. お客様のほうがレベルが高いということもあるでしょう(苦笑)。僕もあ
まり磁石のことがよくわからないので。磁石屋とはいえ加工していただけですか
ら、電磁気工学とか詳しいことはわからないし、放ったらかしにしておくと、詳
しい先生が出てきてくれたりするので、まずは放ったらかしにするのですね。こ
ちらは答えない。あまり放ったらかしにされていると、その方は寂しいでしょう
し、つらいでしょうから、ちょっと時間がたってから答えるみたいなことはやっ
ていました。だんだんこちらも勉強していきますから、わかっていても答えない
というのは、やっていました。基本的には、できるだけお客さん同士で、集って
いる方でやって欲しいということで。やりすぎると鳥の掲示板の最初の頃のよう
に全然盛り上がらないこともあるのですが。その辺のバランスが難しいですね。


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  全4回最後までお読みいただき誠にありがとうございました!

  みなさんのビジネスに少しでもお役に立てれば幸いです。

  今後とも「ビジネス知恵の輪!」をどうぞよろしくお願いします。


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Posted by hajimemurakami at 20:26 │Comments(0)TrackBack(0)

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